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ITパスポートと情報セキュリティマネジメントのどっちが難しい?合格者が考察!

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 私は2009年4月にITパスポート試験、2016年に情報セキュリティマネジメント試験を受験し、幸いにもどちらも第一回目の試験で合格することができました。

 ITパスポート試験と情報セキュリティマネジメント試験は、どちらも情報処理推進機構(IPA)が実施している情報処理技術者試験の一区分であり、国家資格です。

この記事では、両試験の合格者である筆者の経験と、試験の統計情報などを基に、どちらが難しいかについて考察します。

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試験区分の確認

出典:IPA 試験区分一覧

 独立行政法人情報処理推進機構(以下、IPA)の試験区分から確認して行きます。

  1. ITパスポート試験
    ・略号:IP
    ・英語名称:Information Technology Passport Examination
    概要:全ての社会人でITの共通的知識
  2. 情報セキュリティマネジメント
    ・略号:SG
    ・英語名称:Information Security Management Examination
    概要:ITの安全な利活用を推進する人材でITの基本的知識・技能

ITパスポート試験と情報セキュリティマネジメント試験の概要

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IPA 公式サイト試験要綱Ver.5.3から抜粋して纏めました。

ITパスポート試験の概要

対象者像
 職業人およびこれから職業人となる者が備えておくべき、ITに関する共通的な基礎知識を証明するのが、国家資格であるITパスポート試験です。

項目内容補足
試験形式CBT方式紙の受験ではなく、試験会場でPCを使った方式。
2011年11月よりCBTが開始される
試験時間120分
問題数100問92問で合否判定。8問は今後の評価問題
ストラテジ系:32問
マネジメント系:18問
テクノロジ系:42問
出題形式多岐選択式(4択)
合格基準総合評価点:600点/1,000点満点
分野別評価点:
ストラテジ系 300 点/1,000 点満点
マネジメント系 300 点/1,000 点満点
テクノロジ系 300 点/1,000 点満点
試験会場全国提携先会場
受験費用7,500円(税込み)2023年度現在
試験日予約日から3か月後まで3ヵ月以内の会場が空いている日
参考:IPA公式HP

情報セキュリティマネジメント試験の概要

対象者像
 情報システムの利用部門において、情報セキュリティリーダーとして、部門の業務に必要な情報セキュリティ対策を実施し、組織の定める情報セキュリティ関連の規程(ポリシーを含む)を理解・遵守することで、情報および情報システムを安全に活用できる状態を維持・改善する役割。

そのため、ITパスポート試験より一歩踏み込んだ試験となります。

項目内容補足
試験形式CBT方式 紙の受験ではなく、
試験会場でPCを使った方式。
2020年度よりCBTが開始される
試験時間120分
問題数60問54問で合否判定。8問は今後の評価問題
科目A:48問
科目B:12問
出題形式科目A:多岐選択式(4択)
科目B:多肢選択式
合格基準総合評価点:600点/1,000点満点
試験会場全国提携先会場
受験費用7,500円(税込み)2023年度現在
試験日予約日から3か月後まで3ヵ月先の月末までかつ、会場が空いている日
参考:IPA公式HP

ITパスポートと情報セキュリティマネジメントの試験ではどっちの方が難しいか考察

 共通キャリア・スキルフレームワークと、合格率にて考察しています。

共通キャリア・スキルフレームワークで比較

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 IPA 公式サイト試験要綱Ver.5.3の共通キャリア・スキルフレームワークを参考にして下記表を作成しました。

 IPAの対象者像から分かる様に、ITパスポート試験は、「全ての社会人」を対象にしているのに対し、情報セキュリティマネジメント試験は、「情報システムの利用部門にあって,情報セキュリティリーダー」と専門部門を対象にしております。よって、下記表の通り、情報セキュリティマネジメント試験の方が難しい試験と言えます。

レベル試験名備考
レベル 1ITパスポート明確な定義なし
レベル 2情報セキュリティマネジメント試験
          参考:IPA公式HP

試験の合格率から考察

画像:IP試験とSG試験合格率

 各年度の合計の平均合格率、最高、最低合格率は、下記の通りです。

レベルITパスポート試験情報セキュリティ
マネジメント試験
最高合格率59.4%79.0%
最低合格率41.1%49.4%
平均合格率50.7%60.7%
          参考:IPA公式HP

 情報セキュリティマネジメント試験は、過去の実施結果を見ると、最高合格率が特に高水準であり、それが平均合格率を押し上げていることが分かります。このことから、ITパスポート試験と比較して、情報セキュリティマネジメント試験は難易度が比較的低いと考えられます。

試験実施の年度IPSG
2009年度59.4%
2010年度47.4%
2011年度51.1%
2012年度41.1%
2013年度47.6%
2014年度47.9%
2015年度47.4%
2016年度48.3%79.0%
2017年度50.4%58.4%
2018年度51.7%49.9%
2019年度54.3%49.4%
2020年度58.8%66.6%
2021年度52.7%53.2%
2022年度51.6%56.2%
2023年度50.3%72.6%
    参考:年度毎の合格率

ITパスポートと情報セキュリティマネジメント、どっちが難しいか?考察まとめ

まとめ
  • 試験区分の確認
  • ITパスポート試験と情報セキュリティマネジメント試験の概要
  • ITパスポート試験と情報セキュリティマネジメント試験、どっちが難しいか考察
レベル出題形式合格率試験範囲
IP試験1(問題が簡単)四肢択一低い広い(全般)
SG試験2(問題が難しい)四肢択一 + 多肢選択式高い限定的
(セキュリティー法務に特化)
         

 筆者が試験を受けた印象では、ITパスポート試験は試験範囲が広く、合格率も低かったものの、問題のレベルは比較的易しく感じられました。

 一方、情報セキュリティマネジメント試験は、試験範囲が狭く、全ての社会人を対象としたITパスポート試験と比較して、より深い知識が求められる科目Bの存在が難易度を上げていると考えられます。
そのため、情報セキュリティマネジメント試験の方が、総合的に難易度が高いと言えるでしょう。

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